春も嵐も
「そうかな?

これでも気取った方だけど」

そう言って訳のわからない英語がかかれたロゴのTシャツに弥生は視線を向けた。

俺も通気性がいいと言う理由で買ったポロシャツに視線を向ける。

我ながら、手抜きした感が丸出しである。

誰かさんみたいに鼻息を荒くしながら決めると言うのも面倒なだけである。

服装だけじゃなく化粧にまで気あいを入れている美波さんに、俺は心の中で呟いた。

まつ毛なんか特にやり過ぎじゃねーか?

つけまつ毛以外に何か乗せてるよ、きっと。

アゲ嬢級のボリュームに少々引け腰な俺…あ、弥生もだ。

関係のないことを思いながら、俺はうんうんと首を縦に振ってうなずいた。
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