強がりも全部受け止めて
『専務、先ほど電話で席は別々にすると話がついたはずですよ』




『あれ?そうだったかな?』




相田さんの言葉にとぼけた顔で返す専務。相田さんはそんな専務に容赦ない一言を言い放った。




『そうです。邪魔する真似はやめて下さい。馬に蹴られたいんですか』




それは人の恋路を邪魔するヤツは馬に蹴られるとか言う例えか何かかしら?
馬じゃなくて相田さん自身が蹴り倒しそうな勢いなんだけど。





『馬じゃなく君に蹴られそうだなあ』




専務さんも私と同じ考えのようで、肩をすくめておどけたように言った。




『蹴られたくないなら遠慮してください』




わあ。否定しないんだ。本当にけったりしないわよね?





『そんなに嫌か?』




『嫌ですね』





『そんなに二人がいい?』




『当たり前のことを聞かないでください』




なかなか諦めずに粘る専務さんに相田さんはきっぱりと言い放った。




『当たり前って・・・。わかった、もういいよ』





専務さんも相田さんの言葉にからかう気も失せたのか降参したみたいだった。









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