君の面影
「でもすぐに思い出すよ!」
「そうじゃねぇんだよな……」
「何? どうしたの??」
「お前はしらねぇか…もう結構たつし……」
「いったい何のことよ??」
「…女豹の弓って知ってるか?」
「たしかこの辺一体を占めてたチームの頭じゃん。女が頭なんて滅多にないから結構有名だったのよね」
「そう。弓はその字のとおり、女豹…つまり女だ」
「でも弓が女な事と悠愛の事のどこに関係性が?」
「……弓がなんでチームの頭になれたか知ってるか?」
「え、喧嘩が強いんじゃないの??」
「弓の武器は力じゃない………頭だ……」
「あたま??」
「弓はかなりの切れ者でな、恐らくこの地域…いや、この日本中で弓に頭で勝てる奴は居ないだろうな…」
「そんな大袈裟な…」
「嘘じゃねぇよ。おかげでチームRabbitともあろう者がたった一人の女に全勢力をあげたにもかかわらず、結局今の幹部の10人をあわせた、計13人しか残らなかったんだからな……」
「……」




ほんと……
おかしな話だよな…




ズキッ




…今でもあの時の事を思い出すと古傷が痛む……




あの時の抗争で弓によってつけられた




―――“逆龍の戒”


< 42 / 47 >

この作品をシェア

pagetop