刹那恋
もともと俺は小学校のときから
サッカーを習っていた。
背が高かったが、
人と関わるのが苦手で
しゃべるほうでもなかった。
しかし、サッカーで同じだった友達は
みんな明るく積極的なやつらだった。
そういった訳で俺は人気があるグループに
入れてたわけで、
クラスのやつらから嫌われてはいなかった。
ただ、俺は小学校のときに親が
再婚して新しい父が出来た。
ずっとすべてにイライラした。
そんな俺に彼女は会った頃、
無邪気なかわいらしい笑顔を向けて
笑いなよと言ってくれた。
そうだ。あの時気付いたんだ。
俺はずっと笑っていなかったと…
愛想笑いばかり、
空気を読んで笑うだけだったなと。
そして、もう一つ。
俺はナナが好きなのだと。