愛乗りシンドバッド
はい?……と
声がつい喉につっかえる。

彼女の差し出す救いの手。
それがなんでか怪しげな
鳥の手みたいに見えたんだ。

ほんの一瞬の事だったが
白くて柔らかい人の手が
固くて骨張った手になり、
えぐり取られるかのような
恐ろしい怪鳥のカギ爪。

そんな手に見えて
思わずドキッとした。

だって有り得ないだろ?
夢でも物語でもない
現実にそう見えたんだから。

俺は目を何よりも丸くした。
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