愛乗りシンドバッド
「誰がキチガイだ、馬鹿め。」

ギクッと心臓が
太鼓のように強く鳴る。

……今、俺の心の内に
反応した気がしたんだけど
この人。

「さあ、もう世界は
止まらないぞ。
私の手の上で踊れハヤト。」

男がそう言うと同時に
目の前にいた看護婦さんが
涙ぐみながら
急に震えだした。

そして何故かいきなり
俺の顔面をグーで
殴ってきたのだ。

「キャンッ」……と
吹っ飛ぶ俺。

更に後ろにあったドラに
目玉が飛び出るくらい
後頭部を強打した俺。

「も〜最低だよ!
手に鳥のウンチ
ついてるよ、バカァー!」

彼女のどーでもいい
叫び声と共に
夜の横浜に響き渡る
ドラの鐘。
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