文系男子。

ricerca


[竹之内]

「先生」

「『寺田組…寺田竜胆…』」

「おーい」

「マフィア…?」

「せんせえー」

坂本に知らせないと…

ノートパソコンのケーブルを引き抜くと、慌てて立ち上がり、一歩踏み出した。

「のわっ?!」

畳では無い、柔らかい感触を踏んずけ、こけた。

「…いたのか」

「ああ」

「…なんか、不機嫌そうだな」

「ずーっと前からいたの!」

睨みつけている坂本にごめんと言ってから、俺はなに?と聞いた。

「…ああ」

真朱のことなんだけどーーーー
< 124 / 253 >

この作品をシェア

pagetop