文系男子。


「…ジョーヴェ」

「………ん」

「何でそんなあたしに構うの」

「気に入ってるから」

「なにそれ」

真朱が僅かに笑った気がした。

「こんな伊達男に気に入られたんだから、シャンとしろよ」

「だあから……もういいよ」

真朱はジイシキカジョー、と呟く。
俺も溜息と共に呟いた。

「…タケノウチは良いよなあ」

「え?なんで?」

「こんな良い子に好かれて」

「………」

「タケノウチは何してる人?」

「今は多分仕事してないけど、ケータイ小説の、作家」

「ワオ、…ジャンルは?」


「恋愛」


「……ふ」

< 164 / 253 >

この作品をシェア

pagetop