文系男子。

[木月]

「真朱?」

部室のドアを開けると、椅子の上で膝を抱えた真朱が座っていた。

「今日、新聞部じゃねえの?」

「…行かない」

え?

いや、普通に嬉しいけど。

…何となく雰囲気が変だ。

「何か…あったの?」
「竹之内、分かる?」
「…うん」
「何か喧嘩っぽくなっちゃった…かも?」
「かも?」
「…向こうは何とも思ってないかも。でもあたしが嫌な事言っちゃって、傷つけたかも」

あー、全部仮定なのね。

怒ってる、かも。
傷付いた、かも、って。


  

  
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