文系男子。

天井を見上げて、溜息を吐く。

「…金は、金だろ」

「ああ、汗水垂らして働こうが、体売り物にしようが、人を殺して手に入れようが」

――――金は、金だ

「金の為に人は動くし、金の為に人は死ぬ」

松葉が煙草を咥えた。

「ま、結局のとこ金がなけりゃあ何にも出来ないのね」

「金の為にやってんのか?」

「いや。俺は、趣味だな」

「あ、そ」

  
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