先生との恋☆Second・Story☆完結☆

もう一度、ため息が出そうになる。



と、その時。


カタン、

玄関の鍵が、開く音がした。


帰ってきた!

帰宅を知らせる音が聞こえてきた途端

反射的に勢い良く上半身だけ起こす。


続いて、ドアが開き、そして閉まる音。

「ただいまー……」


「おかえり」


そして予想通りリビングへと入ってきた人物……高橋に笑顔を向ける。


普通、出迎えられたら笑顔になるはずなのに。

あたしの顔を見た瞬間。

高橋の顔には呆れの表情が見えた。

「……また来てたの」

一度立ち止まってそうあたしに言い放つと、持っていた鞄をソファーに置いた後、あたしの目の前に立って見下ろしてくる。


「ひっど!いつでも来て下さいって言ったのは高橋でしょ」


「だって一昨日自分の家に帰ったばかりでしょ?それまでずっと泊まってたし」

< 5 / 382 >

この作品をシェア

pagetop