君を想えば
プロローグ
桜の花が満開に咲き乱れる春。

今日から私の高校生活が始まる。

夢と希望に満ちた、

念願の高校生活。

新たなスタートを切るには持ってこいの快晴だ。

鏡の前の私は、

きっといつになく輝いているはず。



「春菜ぁ〜!!

カッチ迎えに来たよ〜!!」

1階からママの叫び声が聞こえた。

このフレーズだけは変わらない。

ん〜…なんとも調子が狂う。。。




「なに化粧してんだよ!!」

勝也が勢いよく私の部屋に入ってきた。

「勝手に入って来ないでよ!!

あんたん家じゃないんだからね。」

「お前はいつまでたっても俺を待たすんだな。

いくら化粧したって、

俺がお前の裏事情全部バラしてやっからな。」



まじムカつく。



「先行っていいよ。」

「はぁぁぁ!?」

「てか、

これから毎日先行っていい。」

「まじなめてんな。

じゃーな。」




勝也が家を出て行ったあと、

勿論ママに怒られた。


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