no drug no future
癒真くんのくちびるが私の発言を遮断した。

それが初めての癒真くんとしたキス。

私「とりあえずこういう時だし、素面になってからもう一回言って・・・」

と私は告げる。

当たり前のことだ。

こんなときに告白されて付き合っても成立しないわけだ。

この錠剤が体に巡ってる限り私たちは人間じゃなくなっている。

脳みそは蕩けきって、誰にだって愛しさと親近感を覚え好きになる。

そして嫌いな人でも親身に感じ優しくなれ、嫌なことだってすっかり忘れる。

インターネットで検索したサイトでもそのようなことが書いてあったし。

とにかく正常ではない時間。

嘘の時間なんだ。

正に究極の・・・

mind drug
< 32 / 186 >

この作品をシェア

pagetop