=キング of ビースト=3




「ごめんね。」


私が謝ると


「元気になったんだったらそれでいいよ。」


と言ってくれた。


紅雨わずっと私から離れようとせずに、ただジィーッと私の横に座っていた。


珍しく喋らない紅雨に


「紅雨どうしたの?」


と聞いた。


「心が穏やかなんだ…」


「え?」


「久しぶりに安心したような気がするー…」


「…。」


「ゆうゆうが居ないと安心できなくて、焦ってばかり。」


「…。」


「…なのに今わ、こんなにも落ち着いていられる。」


「…。」


「だから、嬉しいんだっ」



そう言った紅雨の笑顔わ綺麗で。


私が居ない間に、こんなにも心配してくれていた人達がいる。


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