好きと伝えたくて…

愁都の部屋



―…ガチャ



『懐かしい…な』

当たり前か。
…1年も来てないんだもんね。



『あ!ほんと…このままなんだ……!』

"來華愛してるぞ~!"
"愁都愛してる~!"
の壁への彫り込み。



『…ふぅっ。……え?』

机の上を見ると封筒が灰皿の隣に置いてある。


『あたし…宛?』
















"來華へ"
<この手紙を読んでるって事は俺が死んだって事だよな。ゴメン…な、ずっと一緒に…側に居てやれなくて。俺な、分かってたんだ死ぬってこと。來華を守れて死ねること。俺、かっこわりぃよな。死んじまうなんてよ。でも、ほんっと…お前が死ななくて良かった。あ、でもまだ安心は出来ねぇよな?お前はぜってぇ宮崎に復讐しようとすっからなあ…。頼むからんな事すんなよ?俺、心配で成仏出来ねぇよ。あ、一番大事な事言うの忘れた。…泣くなよ?お前は泣き虫だかんなー?俺が居ねぇとお前はダメだもんな。…ま、俺もだけど。お前は自分を責めて無理して1人で泣く。俺の事を思ってくれてんのは嬉しいけど、それじゃあ來華が幸せになんねぇ。俺はお前に幸せになってほしいんだ。お前にはたくさんの仲間が居る。俺の仲間もお前の仲間だ。…だから、ゆっくりで良いからお前はお前らしく前に進め。そんで、お前を幸せに出来る奴と幸せになれ。俺を忘れろなんて言う程、俺は大人じゃねぇから言えねぇけど…。長文になっちまったけど、これだけは覚えとけ。俺は…いつだってお前を見守ってる。何年経っても來華だけを愛してる。じゃあ……次、來華に会うのはババァになってからだな?楽しみにしといてやるからな!>
"愁都"




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