オレンジ日和
始まりはいつから?
〜優護〜



「ゆ〜ご!!!」



「のあっ!?おい、いちいち乗っかるなよ…思いだろ…」



HRが終わったと思ったらいきなり背中が重くなり危うくひっくり返りそうになった



「悪かったって!そんな睨むなよ!」


乗っかって来たのはダチの『押川哉絃(オシカワヤイト)』ちなみに中学からずっと一緒だ


つか、コイツ謝る気ないだろ…


「おら、退けよ…俺早く帰って準備しなきゃなんないんだよ」


鞄を持ちながら哉絃を見て言う


「あぁ、優護は今日帰るんだったっけ?」


「そうだよ、お前は?明後日だったっけ?」


「そうなんだよ〜母ちゃんがさ、忙がしいから明後日帰って来いって!ひどくねぇ?せっかく息子が久しぶりに帰って来るっつーのに…」


「相変わらずみてぇだな…お前の母ちゃん」


俺と哉絃は実家より少し離れた私立の高校に入った
けどここは完全な寮生なため家からではなく寮から通っている


だから明日から夏休みに入る間は実家に帰るというわけだ


「だろ?…はぁ……仕方ない、俺はもう少し寮生活をエンジョイするよ…」


「ほいほい、じゃあな…」


後半からは聞くのが面倒になったので軽く流しながら教室を後にした


「優護の薄情もの〜!」



後ろから聞こえる叫びを後にして


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