僕は君の罪になりたい
近くにあったパーカーを羽織って顔を洗ってから

朝食を作りはじめた。



…もう昼食みたいなものだけど。




「…はい」



トーストとベーコンエッグの乗った皿を成宮くんの前に置く。




「俺の分も作ってくれたの?さすが、みーちゃん」


「1人で食べてるのを見られるのが嫌なだけよ」




もー…

今日は夕飯だけで良かったはずなのに。




本当成宮くんといるとペースが狂う。




「今日どこ行く?」

「どこも行かないわよ」

「約束は?」

「だって他の先生や生徒、はたまた保護者に見られでもしたらどうするのよ。だからダメ」




休日に生徒と教師が2人で街を歩いていたら

絶対おかしいよね。



学校ならまだしも。




言い訳がつかないじゃない。





「そんな心配いらねぇって」

「いるわよ!」

「休日の街中は人がいっぱいいるから、そうそう知り合いなんかに会いやしねぇよ」




そうかなぁ…。





「そんな心配なら、秘密の場所に連れて行ってあげる」


「秘密の場所…?ラブホとかだったら怒るからね」


「おいおい。俺ってそんなに軽く見える?」


「見える!」




見た目も話し方も全部ね。
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