僕は君の罪になりたい
「まぁ俺は、みーちゃんなら何でも好きだけどね」


「はいはい、ありがとう。…それじゃあ私、出掛けるから」


「えーっ!?俺は?」


「知らないわよ。友達とでも遊んでくれば?」




携帯は持ったし

ハンカチと化粧ポーチもバッグに入れたから


よし!

出掛けよう。





「何処行くの?」


「友達と駅ビルでショッピング」




買い物したりお茶するくらいだけど、久々だから楽しみだなぁ。






「友達って男〜?」


「お・ん・な!」




成宮くんを家から引っ張り出してから鍵を掛け、駅に向かう。






「ついて来ないでよ」


「俺もこっちに用があるの」




絶対用なんてないでしょ。





それにしても暑いなぁ。


夏真っ盛りだもんね、そりゃ暑いか。






「みーちゃん…」


「何?」


「俺…溶けそう」




ふと隣りを見ると、成宮くんは汗だくでゲッソリしていた。





「だらしないわね。それでも男なの?」




頭をフラフラさせながら、成宮くんは何を思ったのか

ジーパンを前に引っ張り、中を確認した。




「…うん、男だね」


「確かめるな!」




そういう意味で言ったんじゃないのに!!
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