きみのとなり


もちろん、ヒゲは岩村さん



美女は拓ちゃんだ。



拓ちゃんは乗り気ではもちろんない。



「あっれ?もしかして、噂の未来ちゃん?」



「噂?」



シャンパンをチビチビ飲んでいたら、隣の空いた席に岩村さんが腰掛けてきた。




「かわいいわー!…一年レギュラーの幼なじみ、だっけ?」



「…はい」



「中3?」



「そうです」



「うっそ!にしてはかなりかわいいじゃん!!」



岩村さんは容赦なく私の顔を覗き込んで来る。



ち…近い…




「ね?彼氏いんの?」



「い…いません…」



「まじ!?じゃあさ、俺と…」



もう嫌だ…



岩村さんの口元が私の耳に近づいた。



「俺と…付き合わない…?」



「っ…!?」




その一言で私の顔は真っ赤になった。




「かわいー!照れちゃってぇ!お兄さん本気で…」



ガンッーー!!



「!?」



……いきなりで…


びっくりした…




だって、拓ちゃんが……




「…からかわないでください。」



私と岩村さんの間に腕を伸ばして、お水を置いたから…



しかも、思いっきり。







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