きみのとなり


そうだよ。



私、斗真君が好き。




拓ちゃんのことはもう…




『拓海君がねー、未来にどうぞってポカリとか林檎とかたくさん持ってきてくれたのよ』ーー



「………」



「未来?どしたの?」




黙り込んだ私の顔の前で梢は手をフリフリと振った。




「梢…」



「ん?」



「風邪引いてたとき、拓ちゃんが来たんだって」



「え!!聞いてない!何それ!!」



「私も寝てたから知らないんだ。でもたしかに窓を叩く音がしたの。それで…お母さんに聞いたら、拓ちゃん、来たって」



「ねぇ。私、思うんだけど…」


梢は顔をしかめた。




「石川先輩、未来のこと、好きなんじゃない?」



「………はぁ?」



またおかしなことを言った梢。



「ありえないありえない!!え!うける!!」



「だって!!!」



私が笑うと梢はムッとして叫んだ。




「おかしいよ!未来が避けてるのに!普通来ないでしょ!」







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