きみのとなり


「麻来(まき)さん!今の若い子はみんなそうなのよ!うちの裕介も真美ちゃんと過ごすみたいだし。拓海だって部活のあとは美和ちゃんとどこか出かけるんじゃないかしら~」



おほほと笑って言うおばさんの話を、ハンバーグを食べながらぼーっとして聞いていた。




「じゃあ子供たちもいなし、お宅の旦那さんも誘ってどこか出かけましょうよ!」



お母さんがパンッと手を合わせて楽しそうに言った。




「ねぇあなた!!」



「そうだね。たまには大人だけでゆっくりしようか」



「そうね!じゃあ旦那にも伝えとくわ~」




大人たちは嬉しそうにして会話を楽しんでいた。





「………」



やっぱり、深い意味はないんだ。



だって、クリスマスは河野さんと過ごすみたいだし。



そんなに深く考えなくてもよかったんだ。




「…ごちそうさま」



私は静かに席を立った。







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