スウィーツなキミ




サングラスを掛けているからどんな顔してるかわからないけど…口元が歪んでるから悔しいんだろうなぁなんて考えた。

ざまぁみろ!

性格が歪んでる?そんなの自分でわかってる。
だからそう言われようが私は別に気にしない。



「男尊女卑で結構。だいたいあんたを女とは認識してない。」


「なっ……何よそれ!これでも一応女よ!」


「佳やめろ!これでも一応主人の"アレ"なんだからな。」


「これでも?あんたも失礼な奴なんだ…」



味方とは思ってないけど、左側の黒ずくめ…佳(ケイ)とか言うやつよりは失礼じゃないと思ってたのに…。

だいたい「主人の"アレ"」ってなんなによ…



「い、いえ……申し訳ありません。

そう言えば自己紹介すらしていませんでしたね。」



苦笑いの左側の黒ずくめは狭い社内で姿勢を正した後に、苦笑いを引っ込めてにっこりと綺麗な笑みを浮かべた黒ずくめは腹が立つくらいにカッコイイ。



「僕は阿部陸。あっちは僕の弟で佳…どうぞお見知り置きを。」


「兄弟…?」


「はい、双子の。」



サングラス越しでもニコニコしているのがわかる左側の黒ずくめ…陸(リク)と態度の悪い右側の黒ずくめ…佳(ケイ)。



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