〖完〗子ども警察官の精華
第二章 封印が解かれるとき
 じめじめ鬱陶しい梅雨が来た、六月のある日の放課後。


「棚岡。」

――げぇぇ!!――

 蓮太に声をかけられた。

 精華は逃げようとした。が、しかし、蓮太が精華の腕をつかんだ。

「離してや。」


――しまった。やってしもうた。――

 学校では、関西弁を言わないと決めたのだが、口が滑ってしまった。

 蓮太は一応気にしていない様子。


 そのまま、精華は屋上に連れて行かれた。


 ついて、やっと手が離れた。

「ねぇ、お前って大阪出身なの?」

「大阪じゃなくて、兵庫。」
「兵庫か。」

 蓮太は、意外そうな顔で精華を見つめている。



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