〖完〗子ども警察官の精華
 主人からの話は終わった。

 最後にこう書いた。


「バドミントンは腕が命。

宇多田先輩は右利きかどうかは分からないが、
次期部長と噂されている。

そのことを嫌がる人がホシか。

ただ、宇多田先輩は誰かと対立していたかどうかは不明。」


 大事な腕を焼かれた理子の気持ちになると、ますます自分の罪を感じた。

 複雑な気持ちで胸がいっぱいだ。

 そして、


――これ以上犠牲者を出させない。――

 と決意した。


 そして、事件ノートをかばんの中に入れた。

 念のため、かばんのポケットに鍵をかけた。

 それと、鍵を首から下げられるようにした。


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