その恋、ください。

「凜樹・・・。」

「ん?」

「ゴメン・・・・」


あたしのせいだ。


あたしのせいで2人はケンカしちゃったんだ・・・。



「りりあ。」

あたしの前を歩いていた凜樹が、急に振り返った。



「俺、もう見てらんない。りりあが傷つくの、支えてやりたい。
だからさ・・・。俺のこと好きじゃなくてもいいから。付き合ってよ・・・?」


・・・それで。


すべて終わるのなら。


あたしは凜樹と一緒にいたい。


でも、あたしはこたを忘れられる自信がなくて・・・。


「あたしね、こたが好きなの」

「知ってる」

「凜樹も好きだけど、やっぱりこたが大好き・・・。」

「うん」

「あたし、凜樹のこと利用するコトになっちゃうから・・・」


「それでもいいよ。」


え・・・。


「俺のコト利用して忘れてくれればいい。
お試しでもいいからさ・・・。」



凜樹・・・。


あたし・・・・。





「・・・・・・凜樹!!」




あたしは凜樹に抱きついた。



「ごめん・・・。凜樹・・・。
あたしでもいい?」


「・・・もちろん!!!」



あたしは一歩、踏み出せた・・・。

のでしょうか。



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