~先生と私の秘密~
届いた気持ち

風邪



梅雨の時期はジメジメしてて
気温の変化もあるから体調を
崩しやすい。



「ゴホッ。ゴホッ。」


先生が珍しく咳をした。



「先生、風邪?」



「朝から咳が止まらなくて。」



「薬は?」



「飲んでない。」



「だめだよ、飲まなきゃ。明日は休日だから、ちゃんと休んでね。」



「ゴホッ。そうする・・ゴホッゴホッ。」



私はあの日からずっと放課後は教官室で先生と話すのが日課になっていた。



でも先生は仕事もあるから
私は話すだけじゃなくて
仕事のお手伝いもしている。



お手伝いをして、分かったこと。



先生は私の想像以上に大変な
職業だということ。



でも隼人先生は好きなんだもんね、この大変な仕事が。



先生の咳はだんだん時間が
経過するごとに、ひどくなり顔色も悪くなってきた。



「先生、大丈夫?」



「あぁ。」



「嘘。辛そうだよ・・・。
今日はもう帰ろうよ。」


隠しても私には、ばればれ。


何度か先生に送ってもらったから先生の家もわかる。



・・・・そうだ!



「先生って一人暮らしだよね?」



「おう。」



「私、今日の帰りに先生がスタミナつくように先生の家でご飯作るよ。」



「え?!」


先生は驚きが隠せないみたい。



「ダメかな?」



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