君待駅


あなたが走ってくるのを待つ毎日。


私の所まで来ると、いつもにこっといたずらな笑みを向けてくる。


他の人から見たらたったそれだけのことでって思われてしまうかもしれないけど…


私にとっては本当にそれだけで十分なの。


毎日…少しずつあなたを知っていく。


電車を待つ8分間も、電車の中の10分間も…


話せば話すほど、会えば会うほどあなたを知っていく。





「おしっ!!じゃあ今日も頑張ろうな、知香。」

「はいっ!!」

「じゃあ…また明日…な。」


いつもみたく私の頭を撫でる優しい手。
パチッと目が合って、私はにっこりと微笑んだ。


「はいっ!!また明日です。」



そして私は明日もあなたに会いたくて…

あの駅であなたを待っています。



*END*
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