もう、お前しか愛せない
「アイツ元気?」

「海外でメチャクチャ働いてます」

「よかった...」


潤さんが少し悲しそうに微笑んだ。

もしかして…



「まだ、優菜に…?」


すると潤さんは笑った。


「んなわけねーよ!未練あったら、結婚しないっつーの」


確かに。俺、なんてこと思ったんだ?

「でも、まぁ…優にも幸せにはなってほしい」

「潤さん...」


「結婚式はアイツも呼ぶつもり。来てくれるよな…?」

「行きますよ、優菜は…」


俺達は冬間近の星空を見上げた―

そして、潤さんを見た。


優菜を本当に愛していたんだな…

そう思った。

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