もう、お前しか愛せない
「な…に?」


震える声を抑えて答える。

「俺の好きな人教えてあげるよ」



私はショックを受けた。

好きな人の好きな人―?



「俺の好きな人は―」

「ヤダッ!聞きたくない!」



私は耳を押さえて叫んだ。

隆平くんは驚いている。


でも、もう止められない。



私…いやだ。


「私…隆平くんが好き...」



語尾は消えそうだったけど、精一杯の思いを伝えた。

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