好きだと、言って。①~忘れえぬ人~


あの、高三の夏祭りの夜。


本当は、伊藤君が好きなのに、告白をするというわたしの背中を、笑顔で押してくれたあーちゃんの手の温もり。


苦しいとき、悲しいとき、


あの笑顔と手の温もりに、わたしはいつだって励まされて来ました。


もしもあの時、あーちゃんが『頑張れ!』って背中を押してくれなかったら、


きっと、今のわたしはなかったし、隣に浩二くんはいなかったと思います。


本当に、ありがとう、あーちゃん。


あの時、あーちゃんは、わたしに勇気をくれました。


だから、最後にわたしから、あの手の温もりの代わりに、エールを送りたいと思います。



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