*powder snow ~空に舞う花~*


『知ってるの!!』

そう言った私の目の前には、目を丸くして黙った海斗。



ごめんね…

言わなきゃいけない事があるのは私の方だよ。





「ゴメンね、海斗…。

夏休みに行ったの。
海斗がいた中学校。

プール…広くてキレイだった」


「そ…っか。
ゴメン、隠すつもりはなかったんだけど…言えなかった」





言って欲しかった。

話して欲しかった。


そんな思いがないわけじゃない。





けど、私たちの別れの『理由』はきっと違う。





だから…―――




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