*powder snow ~空に舞う花~*
持っている手の温度でカップの中でじんわりと溶け出したアイスを見ていた。
『――…私が海斗に会いに行ったのは、お兄ちゃんの事じゃなくて、私がっ…』
『――…海斗、聞いて??
お願いだから話を聞いて…??』
千雪はあの時、続きをなんて言おうとしたのか…。
兄貴の事じゃないって…それ以外なにがあるんだよ。
どんだけ知りたくたって、聞かなかったのはオレ。聞く気になんてなれなかったもんは仕方ねーだろ。
なのに…
冷静になった今になって続きが気になる。
もしかしたら、「それなら仕方ない」的な、なにか千雪の他の理由があったのかもしれない。
もしかしたら
言い訳ばかりだったら…今頃嫌気だらけで本気で忘れられたのかもしれない…。
まさに、どちらにしろ後悔先に立たず。