逢いたい…。【実話】
《はい?!もしもし?》



電話に飛びついた!



『TABASA……』



《TUN?!!…グスッ

やっと…話せた…ょ…ぉ

グスン……TUN…

どこにいるの?!》



あたしは嬉しくて嬉しく

てたまらない。



『……………』



TUNの声は聞こえてこ

ない。



《TUN?どうしたの?

しゃべって?!あたし…

TUNに逢いたい!!

逢いたい…ょ…グスン…

ねぇ……TUN??》



喋り続けていないと切ら

れてしまいそうで不安に

なった。



《TUN……グスッ…》



もう一度名前を呼んだ。



『……TABASA

泣くな………チリン…………

ごめんな………』



ブ――――――



ガチャン!!!



《え??!!なに?!!

TUN!!!イヤ―!!

イヤだよ――!

イヤ―ァ―――なんで?

なんで切っちゃうの!!

ウワ―ンッ!!TUNあ

たしを置いてかないで…

…ょ……ぉ……ウウッ…》



あたしは泣き叫んだ……



切れた電話に叫び続けた。



気が

おかしくなるほど叫んだ。



だけど…



あたしの名前を囁く

TUNの声は二度と聞こ

えてこなかった――――







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