白い吐息
真実 〜Soul〜

信じられない…




琴は一睡も出来ないまま夜明けを向かえた。

ガラステーブルの上には高校の卒業写真、そしてライヴの時に一緒に撮った真人とのプリクラが置かれていた。


真人…

白居先生…


真人の中に白居先生の魂が眠っていたこと、そして目覚めた白居先生と会話したこと、琴は何度も思い出しては繰り返す。


あんなことがあっていいの…

いや、あったんだ…


「私は…白居先生と話したの…」

ポツリと呟く。


こんな非現実的な話は、誰にも話せない。
琴はそう思っていた。
たとえ、関口先生にも。





そして、琴が一番信じたくなかったこと。
真人に言われた言葉。


真人は私を好きじゃなかった…



私を好きになってくれたのは…

真人の中にいた白居先生…



真人は…

私を好きじゃなかった…

好きじゃなかった…



「…一目惚れ…」

違ったんだ…


「I love Koto…」

違ったんだ…



みんな違ったんだ…



真人じゃなかった…


真人じゃなかった…




「好きじゃなかった…」

琴はボーってして朝焼けを見つめていた。


学校…行きたくないな

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