なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
「琢斗。」
緊張して汗ばんだ手にアルバムを抱え、私は他の人とは少し離れた場所に座っている琢斗に、声をかける。
「これ…書いてくれない?」
その緊張を悟られないように、私は平静を装う。
「ん。」
琢斗はアルバムを受け止り、少し考えてそこに文字を書いてくれる。
「ありがとう…」
「いいよ。」
相変わらず琢斗は言葉が少なくて。
私の中には、あの頃と変わらないドキドキ感。
私はそれに耐えられなくなって、足早に琢斗の元を去った。
忘れるんだ。
今日で、この気持ちからも卒業。