冷たい雨に咲く紅い花【前篇】
「……もう、帰っていい。ここから外に出られる。
行け、実織」
「な…なに…?なに言ってーー…」
言ってる意味が分からない。
何で急に、
そうなるわけ?
「だ、だって、まだ何も始まってない。パーティーも…これから…」
「もう、いいんだ。いいから行くんだ」
「なんで?だって、まだ危険かもしれないのに…逃げるなら、一緒に逃げようよ、紘夜…」
「危険はない。ヤツは片付けた」
サラリと言う、紘夜。
硝煙の匂いをまとい、目には鋭い光が射していた。