ほら、笑って笑って
この人は知っているから。
自分の魅力を。
私がこの笑顔に弱いって事も――
近づいてくる常務。
だけど見つめられたまま、身動きひとつ出来ない私。
逃げなくちゃ!
頭の端の方で警笛が鳴ってるけれど、常務から目が逸らせない。
「……優衣?本当に別れられると思ったの?お互い、こんなにも求めあっているのに――」
そう囁きながら、私を引き寄せ
甘い甘い、キスをする。
ああ、どうしよう。
やっぱり私、まだ常務が好きなんだ。
だって抵抗出来ない。
もう何も考えられない。