ほら、笑って笑って

「…ずっと信頼して、最高のパートナーだと思っていた彼に、あんな裏切り方をされていたなんて……?
私を可哀相と思ってくれてるの?

でもさっきも言ったけど、もう余りに異常だから……呆れ果てて。"この人は病気なんだ"ってすんなり割り切れたの。」



「社長――」


「だからもう謝らないで?」


「……」


「分かったかしら?高原さん。」


「…はい。」





社長は、決して私に気を使うわけじゃなく本心なんだと、その表情から理解出来た。



そして私は、図々しくも良かったと胸を撫で下ろした。


ただ、何の為に呼ばれたのか分からない。


だって嫌味なんて言われてない。

浮気相手が私と川野先輩以外にも社内に沢山いたって事を聞かされただけ。


それって、嫌味?




よく分からなくて、内心首を傾げていた。


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