イラツエ
2


暗い黒い闇の中。
血生臭い臭い。  


肺の底まで臭くなるような臭い。


何処を向いても同胞の死体か、闇だけ。


最初こそあった恐れや憤りや悔しさもなくなる。


ただ、手が勝手に動くから。
喉が勝手に咀嚼物を流し込むから、かろうじて生きているだけ。


早く主の呪いとして働いて死にたい。
< 5 / 11 >

この作品をシェア

pagetop