私の小さな物語
沈黙を肯定と受け取ったのか、柊君が寂しげに微笑んだ。
「ゴメン、今まで気づかなくて……
これからはしばらく控えるから。
奏が俺を好きになってくれるまで」
「あ、……ごめん」
柊君、気付いてたんだ……。
あたしは気まずくなって顔を背ける。
それが余計悪かったと気付いた時には、
もう柊君は踵を返して歩きだしていた。
「明日から……別々に帰る?」
柊君があんまり悲しそうに言うから思わず、
「い、いい!一緒に帰る!」
あたしはそう叫んでいた。