美しい花−先生と秘密な関係−【上】
こんな時に頼れるのは一人しかいない。


あたしはトキオに電話をかけたけど、トキオは電話に出なかった。


多分、明日休みだから遊びにでも行ってるのね?


どうしょう…。





「どうした?なんかあったのか?」





ベッドから離れたところで電話をしていたあたしに、先生は心配したのかやって来てくれた。





「……先生」


「なんだ?」


「…お願いがあるんです」


「お願い?」






余裕のないこんな困った顔を先生に見せるのは初めてだ。


だから先生も真剣な顔をしている。






「一緒に警察にきて欲しいんです」


「警察?」




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