美しい花−先生と秘密な関係−【上】
悲しい復讐
沈黙が続く車内の中でテツヤさんが口を開いた。




「アザミ、俺のせいですまなかった」


「いえ、テツヤさんのせいじゃないですよ」





不思議なことに許せないのは、あんなに大好きだと思った先生だけ。


サヤカさんには全く何も感じない。怒りも恨みも。





「祥介くんになにかされてないか?」


「はい、大丈夫です」


「少し飲みなおそうか?」


「そうですね」





テツヤさんにワインバーに連れて行ってもらって飲み直した。


ふたりとも飲みすぎてしまって酔っ払った。


さすがに運転は無理だからタクシーに乗りこんで送ってもらう事になった。




< 302 / 411 >

この作品をシェア

pagetop