年下の悪魔
変化
私の起きた気配でわかったのか、程なくして涼君も目を覚ました。

「おはよう」

「おはようございます…ふぁ~」

眠そう、寝癖も凄いな。

私は先に歯を磨き顔を洗い、涼君に洗面台を譲り化粧をする。

昨日の勢いで外れたつけまつげを付けながら今日の仕事の事を考えた。


「ねぇ、今日は涼君も仕事来るんでしょ」

「まぁ、夕方からですけど」

「お店の人にはこの事絶対言えないね」

「当たり前です!言ったらみんなひっくり返りますよ」


言う気なんかないけど、私自身もびっくりしてる。

まさか、同僚とこんな関係になるなんて。

しかも、昔、私を好きだと言ってくれてた人と。

変だな、昨日は霞んでた元彼の顔が今じゃはっきり思い出せてる。


元彼とこうしてラブホで朝を迎えるなんて、もうないんだ。

2度とないんだ。

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