破壊都市




「……あれは…!?」

腕で勢いよく体を持ち上げると体のあちこちに痛みが走り、終いにその痛みが右足にすべて集中したことで体勢を崩して派手に倒れ込んだ。




「……痛ってぇ…!」

それでも目先に見える黒い影を確認したく、悲鳴をあげる体を鞭打って動かす。



ずるずると右足を引きずる度にズキズキと痛むが、だからといって足を持ち上げて踏んでを繰り返すよりは引きずった方が何倍も痛みは治まっているだろう…





そのまま痛みをこらえながら一歩また一歩と黒い影に近づく………



辺りが白い霧に包まれているため 近くまで来てもなかなか確認できなかった。







ようやく足元に影がやってきたところでうっすらと影の正体が見え始める………






そしてそれを見た瞬間、背筋が凍った…



「…う…うわぁあ!」
瞬時に体が後ろへ飛んだ。








それはついさっきまで近くにいた人物………









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