RUN&GUN
第十二章
「じゃ、浴衣はこれ使ってくれていいから。ちょっと大きいかもしれないけど」
「あ、ちょ、ちょっと待って」
三郎太が籐の籠に浴衣を入れて出て行こうとするのを、藍の困ったような声が止めた。
「どうかした?」
振り向いた三郎太に、藍はくるりと後ろを向いて、帯を示した。
「悪いんだけど、帯、外してくれない?」
「えっ」
三郎太が、狼狽える。
「よいっちゃんに締めてもらったから、きつく締まってて。あたしの力で解くのは、ちょっと難儀なの」
「よ、与一が?」
三郎太は、帯に手をかけたものの、どこをどうすればいいのかわからない。
「彩ちゃんは、いつも与一に着物、着せてもらってるのか?」
「うん。だって、一緒に寝てるし」
げほっと三郎太がむせる。
「ま、まぁ、脱がしたんなら、着せてあげなきゃな」
ごほごほと、妙に咳払いを繰り返しながら、三郎太がやっと見つけた帯の結び目を解きにかかる。
「あ、ちょ、ちょっと待って」
三郎太が籐の籠に浴衣を入れて出て行こうとするのを、藍の困ったような声が止めた。
「どうかした?」
振り向いた三郎太に、藍はくるりと後ろを向いて、帯を示した。
「悪いんだけど、帯、外してくれない?」
「えっ」
三郎太が、狼狽える。
「よいっちゃんに締めてもらったから、きつく締まってて。あたしの力で解くのは、ちょっと難儀なの」
「よ、与一が?」
三郎太は、帯に手をかけたものの、どこをどうすればいいのかわからない。
「彩ちゃんは、いつも与一に着物、着せてもらってるのか?」
「うん。だって、一緒に寝てるし」
げほっと三郎太がむせる。
「ま、まぁ、脱がしたんなら、着せてあげなきゃな」
ごほごほと、妙に咳払いを繰り返しながら、三郎太がやっと見つけた帯の結び目を解きにかかる。