遠くの空に。
『そういうんじゃ…俺と龍の“好き”じゃ意味が違うんだろ?』
『違わないよ?』
『じゃあ…』
大ちゃんがいきなりキスをしてきた。
『だ…大ちゃ…』
大ちゃんは寂しそうな顔をしながら、もう一度キスをした。
『ごめん。』
あたしが大ちゃんの胸を両手で軽く押すと、
『わかってるよ。ただ、かのんの龍への気持ち…確かめたかっただけだから。俺こそごめんな。』
あたしの頭をそっと撫でて、部屋を出ていった。