片思いlovers

その時の顔がどことなく泣きそうにみえた。

すぐに首を振ってくれたことが嬉しかった。
しかも、帰ったことが嫌じゃなかったらしい。
その上俺の心配までしてくれた。

どんどん嬉しさが増してくる。

ほっとしたのと喜びで、つい頬がゆるむ。
笑うと、葛城は少し嬉しそうだった。


でも葛城は、２日も一緒にいるのを見られたくないのか、まわりを気にしていた。
それはおれも一緒だった。
もし、彰哉に見られたら、何を言われるか分からない。

急に恥ずかしくなって、別れの言葉を告げると葛城をおいて歩き出してしまった。


ホントは、もっと一緒に居たかった。
一緒に帰りたかった。