Real Love...?






すると翔くんは私を
優しく抱きしめてくれた。



「……翔くん。」



「泣けよ。胸貸してやるから。」






翔くんの優しさに
私の目から涙が溢れた。



心地良い翔くんの体温。

前にもこんなことがあった。



その時もそっと
抱きしめてくれて
優しく言ってくれた。



私は懐かしむように
翔くんの体温を感じていた。












涙が止まった後も
翔くんは抱きしめてくれた。




「春、大丈夫か…?」



私が頷くと翔くんは
私から離れた。





離れる瞬間、
とても寂しかった。


まだ翔くんに触れていたい。


そんな気持ちが
急に込み上げてきた。





そんなことを考えていると
温かい何かが私の手に触れた。






「そんな顔すんなよ…
俺はずっと傍にいるから。」




私の手に触れたのは
翔くんの温かい手だった。






何故だろう…

翔くんの行動一つ一つが
私の心を満たしてくれる。

私が悲しいとき、
辛いとき、泣いてるとき、
いつも翔くんが居てくれる。








この人がいなきゃダメなんだ。



私はそう思いながら
翔くんの手を握り返した。





「翔くん…ありがとう。」








そして私たちは久しぶりに
二人の時間を過ごした。






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