向日葵の種


フッと思わず口角に笑みを浮かべた。
そうだな、似てるよ千春と。
よく困らせてくれた。

夏の夜独特の香りを大きく吸ったり吐いたり。
呼吸を繰り返しつつ、一つの街頭に背持たれた。
頭を後ろに傾けた僕の視界に、古びたしい街頭。
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