ひとりかくれんぼ

9:00

あの女の事があり、僕は興奮で眠れなかった。



元々不眠症な僕は3日間眠らないなんてザラだ。



「あぁ…また今日もひとりかくれんぼをやらないと…」



誰もいない部屋で呟いた。



寂しい、悲しい、寂しい…。



これが今の僕。
寂しさと悲しさで埋め尽くされている。



人が怖く、バイトも出来ない。
ましてや学校なんて尚更だ。



最初は楽しかった。



けれど…、ユカと別れてから僕の生活は一変したんだ。



ユカは同じ学部で学校の友人達も認める位に、僕達は仲が良かった。



なのに、ユカは変わってしまったんだ。



「好きな人が出来た」



突然の別れ。
それだけなら納得も 出来る。



「詩希さぁ、最近ストーカーっぽくてキモイんだよね…」



その言葉で、僕の周りから"友人達"が居なくなった。
みんなが僕を白い目で見る。
アパートの郵便受に"死ね"って紙が入っている事もある。



それからだ。
僕が人を怖くなったのは。



そのせいかは解らないが、誰かが不幸なめにあうと心がスッキリとするんだ。



そう、数時間前のひろしさんのような危険な不幸は特に快感。



…僕は…おかしくなってしまったのかな…。
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